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和夫の終活日誌 ヤシロが考える終活

ABCラジオ『とことん全力投球!妹尾和夫です』(毎週火曜 12:00〜14:54)内のコーナー「和夫の終活日誌」で放送された内容をご紹介いたします。

妹尾:ラジオパーソナリティー 安井:パートナー 八城:ヤシロ代表

第130回(2016/9/27放送)

妹尾:
今日は、霊園・墓石のヤシロの八城社長を終活アドバイザーにお迎えして、
みなさんからの疑問・質問にお答えいただきます。
八城:
お願いします。
妹尾:
まずは、こちらの方から……

58歳・女性
地方に実家がある両親は、生前、自分たちが死んだら墓じまいをして
納骨堂に収めていいと言っていました。
でも、いざ手続きをはじめると本家の墓であることがわかり、
父の兄弟の一人に相談すると反対されてしまいました。
親戚の意見を聞かないと、墓じまいはできないのでしょうか?
また、どこまで親戚の意見を尊重しなければいけないのでしょうか?
妹尾:
親戚の意見を無視するわけにもいかず、かといって、このままでは
墓じまいはできないし……どうすればいいんでしょうか?
八城:
「墓じまい」で問題になる一つの要因が、ご親族の意見をまとめるという
ことです。
お墓やお仏壇は祭祀財産と言って、一般財産(預金・家・株など)とは別に
相続をします。この場合、過去の慣習によって長男が継がなければならない
と思っている方も多いのですが、そうではなく、祭祀を行える方が
相続すれば良いことに法律上なっています。
この方の場合、おそらくお父様が長男さんであろうと思いますが、当然、
お父様にご兄弟がいる場合、納骨しているのはその叔父さんや叔母さんの父母でも
ある訳ですので、相談なしに「墓じまい」すると言う訳にはいかないと思います。
もし、この反対されているご親戚が、お墓の面倒を見てくれるのであれば、
そちらのお墓はご親戚にお任せして、ご両親の埋葬先だけを考えると良いでしょう。
ただ、私の経験上、こういうご親戚は、口は挟むけれども、責任は取らないと
いう方が多いので、根気よく説得する必要があると思います。

「墓じまい」すると、お墓参りが出来なくなると思っておられる方もあると
思いますが、多くの永代供養の施設は、普通にお墓参りも出来ますし
お寺などが、定期的にご供養のための法要もしてくれますので、
今のお墓は無くなってしまいますが、形を変えて、より丁寧にお参りが出来て
尚且つ、将来、お墓の面倒を見る方がいなくなっても、お寺が永代供養してくれる
という安心感もありますので、そのあたりを説得の材料にしていただくと良いと思います。

ただ、もしも、この方のお父様が亡くなる前にお墓を将来どうするのかを
ご兄弟で決めておいてもらえれば、どれほど楽であったでしょうか?
「墓じまい」は後の代になればなるほど、ご親族との関係が薄れ、
考え方も違ってくるので難しくなります。少子化や核家族化になって、お墓を
引き継ぐことがどんどん難しくなってきますので、お気を付け願いたいと思います。
妹尾:
続きまして……

63歳・女性
私たち夫婦には、夫の父が建てたお墓があります。
でも、我が家の子供は娘が二人で、どちらも既に嫁いでいるので、
墓じまいをすることにしました。
それをお寺に伝えたところ、120万円を支払うよう言われました。

そんなお金がかかるとは思っていなかったので困っています。
お寺から言われた金額には従うべきなのでしょうか?
また、もっと低い金額に下げてもらうことはできないのでしょうか?

妹尾:
いわゆる「離檀料」というやつですよね……お寺から高額な料金を提示されても
やっぱり払わなければいけないんでしょうか?
八城:
「墓じまい」の問題で先ほどのご親戚との意見の相違ともう一つ多いのが
お寺さんとのトラブルです。
この方の場合も「墓じまい」のお話しをされるまでに
「お寺さんとどのようなお付き合いをしていたのか」にもよると思います。
お寺側にしてみれば「ご先祖からのお墓をずっと守ってあげている」という
気持ちがあるので、あまりぶしつけに「墓じまい」を持ちかけると、気を悪く
する場合もあると思います。日頃からのお付き合いが円滑ですと「墓じまい」
の際も、あまり揉めないで済むと思います。

もともと離檀料などという制度などはなく「墓じまい」や「お墓の引っ越し」の
際に、これまでお世話になった感謝の気持ちを「御布施」としてお渡しするのが
礼儀とされていました。従って、先祖代々からのお付き合いの深い檀家さんや、
格式の高いお寺やなどには、高額なお礼をされる場合もあったとは思いますが、
今はサラリーマン家庭が多くなっていることや、お寺さんとのご関係も希薄に
なってきている場合が多いので、お寺さんと檀信徒さんのお布施に関する
感覚のズレが生じる場合も出てきています。
通常「墓じまい」の際に、お礼としてお包みする「御布施」は5万円から
10万円程度という場合が多いように思います。
この方の場合も、何の根拠も無しに120万円も支払えというのは、ちょっと法外かと
思いますので、どういう根拠で120万円とおっしゃっておられるのかをお伺いした上で、
良く話し合って、お互いに納得できるところで、折り合いをつけてもらいたいと思います。
話の折り合いがつかないとか、どうしても納得が出来ないという場合は
弁護士さんなどに間に入っていただいて解決するしかないのではと思いますが、
それにも弁護士費用も掛かることですし、ご先祖のご供養のことですので、
出来るだけ穏便に解決できるようにしていただきたいと思います。

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