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和夫の終活日誌 ヤシロが考える終活

ABCラジオ『とことん全力投球!妹尾和夫です』(毎週火曜 12:00〜14:54)内のコーナー「和夫の終活日誌」で放送された内容をご紹介いたします。

妹尾:ラジオパーソナリティー 安井:パートナー 八城:ヤシロ代表

第109回(2016/3/29放送)

妹尾:
今日は、霊園・墓石のヤシロの八城社長を終活アドバイザーにお迎えして、
みなさんからの疑問・質問にお答えいただきます。
社長、よろしくお願いします。
八城:
お願いします。
妹尾:
まずは、こちらの方から……

49歳・男性
お墓って相続財産になるのでしょうか?
また、お墓の承継者が相続財産を減らされるということはあるのでしょうか?
妹尾:
これまでこのコーナーで、相続や財産の話題を取り上げることもありましたが、
お墓って財産になるんですか?
お墓を建てる時に、かなりの額のお金もかかっているはずですけど……
八城:
相続財産には一般財産と祭祀財産の2種類があります。
一般財産はみなさんよくご存じのように、土地建物などの不動産や自動車や宝石などの動産、預金や株券などの金融財産など、これらはお金に替えようと思えば替えられるものですので誰にとっても値打ちが変わりませんが、お墓や仏壇、位牌や神棚などは祭祀財産と言って、その家にとってはかけがえのない大切なものですが、他の方にとってはいくら大きくて立派なお墓やお仏壇をあげると言われても困りますよね。
だから一般の相続財産には含まれないことになっています。

一般の相続財産の場合は民法によって、相続の順位や分配方法などが定められていますが、祭祀財産については一般財産のように分割するわけにいかないので、民法では「被相続人の指定がある場合はその指定された者、指定がない場合は地域の慣習に従う」と書いてあります。この場合の指定は遺言書に限らず、口頭や遺言書以外の書面でも良いとなっています。地域の慣習ということになると、一般的には「長男が」というところが多いとは思いますが、必ずしも長男でなくても実際に祭祀を行える方が引き継いで頂ければ良いということです。この辺りは相続人であるご家族で話し合ってお決め頂ければ結構です。その話し合いでも決められない場合は家庭裁判所での調停で決めるとなっています。

確かに立派なお墓やお仏壇には結構な費用が掛かっているものも多いと思いますが、 いくら立派なお墓やお仏壇を引き継いだとしても相続税は掛かりません。また、相続を放棄した方であっても祭祀財産を引き継ぐことはできます。祭祀承継者として指定を受けた方は、その権利を放棄することはできません。但し、祭祀を行うことは義務ではありませんので受け継いだ祭祀財産を処分しても罰せられることはありません。
祭祀財産は相続財産ではありませんので、祭祀財産を承継したからといって、その方の相続分が増減することはありません。つまり、お墓や仏壇を引き継いだのだから、祭祀の為の費用を余分に相続するとか、お墓や仏壇をもらったのだからその分相続分から差し引くなどといったことはないということになります。
妹尾:
続きまして……

58歳・女性
お墓参りに行くと、たまに、古い墓石にヒビが入っていたり、
割れているのを見かけることがあります。
あれは、ちゃんとお手入れをしていないからでしょうか?
だとすると、墓石の正しいお掃除の仕方や、綺麗に保持する方法を教えてください。
また、もし割れてしまったら、墓石は新しいものに替えた方がいいのでしょうか?
妹尾:
たしかに、ヒビの入った墓石を見かけることがありますが……
ちゃんと手入れをすれば、墓石って綺麗なままどれぐらい長持ちするんですか?
八城:
もともと関西でお墓に使用していた石の大半は四国や岡山の石が多く、古くは大阪城の石垣などにも使用していました。従って石そのものの寿命としては半永久的なものですが、石と石とを接着しているセメントやボンドなどの材料の寿命は20〜30年くらいと言われていますので、それくらいでメンテナンスが必要になる場合があるかもしれません。
現在は外国の石材などお墓に使用する石の種類も大変多くなっています。また加工技術も進んでいますので、昔より硬い石もきれいに加工できるようになっています。石の品質にもよりますが、20〜30年は光沢もあり、綺麗な状態が続き、そこから徐々に経年劣化が進んでいってツヤ落ちや変色なども起こる場合があると思います。
石の変色はおもに石が含んでいる鉄分が錆びることによって起こります。ですからお墓参りの際、お清めの意味で塩を撒いたり、お酒をかけたりすることは、石が錆びる原因になりますので絶対にしないでいただきたと思います。

石のひび割れについてですが、昔は石を採掘する際に火薬を使っていましたので、細かい発破傷が入ってしまうことがよくあったようです。その目に見えないような傷の入った墓石が長年、風雪にさらされる間に傷が少しずつ広がって目立つようになってしまうのです。それがひどくなると欠けてしまうこともあります。
また、石は大変硬い材料ですが、角に硬いものが当たると欠けてしまうこともあります。石にひび割れたり欠けてしまったりするのは、このような原因があるからですので、決して悪いことの前兆といったことはありませんが、やはり気になると思いますので、補修や取り換えなどについては、お近くの石材店にご相談されることをお勧めいたします。
現在は石材を採掘する場合、ジェットバーナーで焼いて切り出しますので、昔のような発破傷がはいることはありませんので、最近のお墓ではひび割れはほとんどありませんのでご安心ください。

お墓のお手入れについては、上から水を掛けるのではなく、綺麗なタオルなどで、丁寧に吹き上げていただき、彫刻部分の汚れは歯ブラシなどを使ってお手入れいただくと良いと思います。水垢が取れにくい場合、ホームセンターなどにお墓のお手入れグッズが売っていますので、そういったものもご利用いただくと良いと思います。
安井:
このコーナーでは、「終活」にまつわる体験談や疑問などを募集しています。
みなさんの疑問には、月に一度、終活アドバイザーとしてご出演いただく
霊園・墓石のヤシロの八城社長に答えていただこうと思っています。
宛先は……メール toko@abc1008.com
ハガキ 〒530-8002 ABCラジオ「とことん全力投球!妹尾和夫です」
こちらまで、どしどしお寄せください。

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